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訪問看護での安心・安全な入浴介助の方法について

 入浴介助は、身体を清潔にすることや、リラクゼーション効果の他に、感染症予防のためにも大切なケアです。


LE でも入浴介助目的で訪問しているスタッフは多いと思います。私達訪問看護師は、自宅内の浴槽を使用して入浴介助を行います。ご活用者様の中には、訪問看護師による入浴介助ではなく、訪問入浴を導入している方もいるかと思います。訪問入浴は、要介護1~5の方で、身体的な事情で自宅の浴槽での入浴が困難な方に対して、移動式の浴槽を自宅へ持ち込み、看護師1名、介護職員2名の計3名で訪問・介助します。

入浴は他にも、自力歩行が困難ですが座れることができる方が対象のチェアー浴や、寝たままの姿勢で入浴ができるストレットャー浴などもあります。ご活用者様の状態やニーズに合わせた入浴方法が選択できるように提案・サポートしていくことが大切です。


では、私達訪問看護師がご活用者様に、安心・安全な入浴介助をするための注意点を下記にまとめてみました。 


・浴室と脱衣所の温度差によるヒートショックに注意

→特に寒い冬の季節では、浴室内と脱衣所の温度差から血圧が大きく変動することによって、失神や不整脈、心筋梗塞や脳卒中が起こりやすいです。そのため、浴室暖房をつけることや、脱衣所にストーブを置くなどの工夫が必要です。心疾患が既往にあるご活用者様は要注意で、予め医師に入浴の中止基準など確認しておくと、お互いに安心です。

 

・装着している治療器具や、留置物が汚染されないように注意

→例えば、骨折などでギプス固定中の方はビニール袋などで保護します。ドレーン挿入中の方はマーキングをして位置がずれないようにすることや、シャワー後に適切に消毒・保護を行います。このようにすることで装着物・留置物があっても入浴ができます。


・転倒に注意

→浴室内は水や石鹸で滑りやすく、転倒のリスクが非常に高いです。すぐに支えられる位置での介助を徹底することや、入浴補助用具を使用することで転倒を防ぐことができます。

例えば、滑り止めマットは洗い場の床や浴槽の中に敷くことで、滑ることによる転倒を防ぐことができます。バスボードは、浴槽へのまたぎ動作が不安定な方が、浴槽の近くで座位をとってから、安全に浴槽内にはいることができる補助用具です。他にも浴槽台・グリップ・シャワーチェアなど様々あります。動作に関しては、必要時リハビリスタッフに評価してもらうことも大切です。補助用具を準備する際は、ケアマネージャーや福祉用具の方との連携も必要になってきます。


ご活用者様の状態や在宅環境によって、注意点・工夫点はそれぞれです。他職種と連携をとり、ご活用者様が安心・安全かつ快適に入浴ができるようにしていきましょう。

 
 
 

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