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訪問看護・リハビリにおける作業療法士の役割

1.リハビリテーションとは

 リハビリテーションの語源はラテン語で、re(再び)とhabilis(適した)の二つの言葉が合さったものです。リハビリテーションとは「再び適した状態に戻す」の意味となります。またリハビリの始まりは第一次世界大戦の影響で多くの兵士が負傷し、負傷した兵士の社会復帰を目指したのが始まりといわれています。日本では、1960年代に入ってから作業療法士・理学療法士の養成校が清瀬の国立療養所東京附属リハビリテーション学院が始まりです。その後、徐々にリハビリテーションという言葉が浸透していきました。2000年代前半には養成校の数が雨後の竹の子のように増えていき、一般的に知られるようになりました。2020年代においては、リハビリの3職種の資格習得者は日本全国で推定30万人以上に上るといわれてます。(※今回は作業療法士の話がメインのため、1960年代からの話をしています。)


2.リハビリの職種とは

 ご活用者様の担当ケアマネージャー様やご家族様から、リハビリの○○さんと呼ばれる事があります。せっかくですので、以下に正式名称を記載したいと思います。ちなみにご活用者様との言葉は、LEでは患者様やご利用者様ではなく、LEを活かして用いてもらおうという想いから、ご活用者様と記載しました。少し話がそれましたが、リハビリ職種の正式名称に移ります。作業療法士(OT:Occupational Therapy)理学療法士(PT:Physical

Therapy)言語聴覚士(ST:Speech-Language-Hearing Therapy)となります。書類などに記載するときは作業療法士と記載する事が多いですが、現場では主にOTさんやPTさんやSTさんなどと呼ぶことが多いです。リハビリ職が働く現場としては、病院(クリニック含む)・介護老人保健施設・訪問看護・通所サービス・養護学校・自衛隊の隊員・刑務所など多岐に渡ります。今回は訪問看護での役割について記載していきます。つづいて、作業療法士とは?を記載していきます。


3.作業療法士とは

 作業療法は、「身体または精神に障害のあるもの、またはそれが予測されるものに対してその主体的な活動の獲得を図るため、諸機能の回復・維持および開発を促す作業活動を用いておこなう治療・指導・援助を行うこと」と定義されています(日本作業療法士協会より抜粋)。その他にも色々な事を書いてありましたが、長くなるので割愛します。

 病院でのリハビリについて軽く記載します。入院中は主に患者様の退院後の方針に沿って主治医の指示のもと、作業療法が行われます。ではどういったリハビリを実施しているか。まず手作業(革細工や刺し子)やボールや輪っかを使った運動や散歩や身の回りの動作練習などがあります。簡単に説明しますと、革細工に関しては、リハビリ的な視点として、認知面の確認や手の細かい動きを見たりしています。また、座っているのが難しい患者様や手が上がりにくくなっている場合には、ボールや輪っかを使った運動を実施し関節の可動域の改善や坐位バランスの強化に努めています。また散歩に関しては、その時の外気の温度や光や風や外の草木を見ることで、精神の賦活を目的として行います。身の回りの事については、病院に限らず、在宅でも練習として実施しています。例えば、洋服の着脱が難しい場合には、服の形態を変えてみます。前開きからかぶりシャツへ変更したり、ボタンが留めるのが難しければマジックテープの形態に変更を提案しています。それ以外にも身の回りの事に関しては、作業療法士が実際の動作を評価しリハビリの場面で練習を行い動作の再獲得に努めます。ただ、よくあるのが「病院や施設で出来ていたことが退院後に自宅では出来なくなった」や、自宅内に閉じこもって人との交流がなくなったり、継続してのリハビリが必要となると在宅でのリハビリが重要になってきます。次は、在宅での作業療法士の役割について記載していきます。




4.在宅での作業療法士の役割とは

 当然ながら主治医の指示もとに動いていますが、在宅での作業療法に関して言うならば、自由度はとても高いです。無限にあるといっても良いぐらいです。それもそのはず、人の生活において、作業療法の作業とは切っても切り離すことの出来ない関係にあります。年齢を重ねるごとに行いにくくなることがだんだんと多くなってきます。また、行いにくくなる事が多くなると、不安も出てきてしまいがちです。精神面や認知機能の低下に対しても、作業療法士なら対応することが出来ます。また運動のリハビリに関しても、自宅にあるちょっとした日用品がリハビリの道具になります。例えば指の力が落ちたとしたら、洗濯ばさみとハンガーがあれば指先のトレーニングにもなります。もちろん洗濯動作もリハビリになったりもします。それ以外にも、文字を書くのが難しくなると、紙と鉛筆があれば書字練習にもなります。歩きにくくなっている方には足や腰の運動などもリハビリとして提供することができます。それ以外の事柄についても、すべての日常生活における動作がリハビリとなりえます。何より、他者との交流が良い刺激にもなりますし、あまり大勢の中でやりたくないといった方にも臨機応変な対応ができるのは作業療法士だと思います。

 病院や施設や通所でのリハビリもとても重要です。ご活用者様やご家族様の状態によっては、他のサービスが適していることもあります。ただ、できうる限り最期まで自宅で暮らしたいと思っているご活用者様やご家族様がいる中で、そのお手伝いが出来るとしたら、やはり在宅でのリハビリだと思います。最期までではなく、リハビリにて介入し続ける事で、身体機能が向上し出来ることが増えた結果、卒業となる事もあります。これはとても喜ばしいことです。しかし、身体機能としても現状維持が最終ゴールである場合もあります。また、自宅で長く生活を送っていくとさまざまな問題も新たに発生する事がありますが、そこはチーム医療(主治医・看護師・介護士・ケアマネージャー様など)としての関わりが重要であり、普段から関わっているからこそ、他の職種の方が知らない一面を説明し、他職種としっかりと連携を密にとっていくことで、ご活用者様やご家族様が安心して在宅生活を送る事ができます。安心して生活を送ってもらう手段として、も私たち作業療法士が地域に存在しています。在宅こそ、作業療法士が一番輝きを放てる場所だと思います。

 

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