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指定難病での訪問看護で知っておくべきこと

指定難病ってなに?


訪問看護をする上で、ご活用者がやはり気にされるのがお金の面です。ケアマネージャーがご活用者に情報共有しますが、訪問看護師の私たちも沢山質問されますので、知っておいて損はありません。まず指定難病の前に、「難病の患者に対する医療等に関する法律」(難病法)で、医療費負担軽減の制度が定められています。難病法によって、ご活用者様の自己負担が毎月一定額で済みます。法別番号が54のため、「54(ご・よん)」と呼ばれるのともあります。そして、ややこしいですが難病法の中でさらに指定難病の病名があり、医療受給者証をお持ちの方が助成対象となります。指定難病は2021年11月時点で338疾患ありますが、病名があるだけでは助成対象ではありません。難病と指定難病の定義を満たす必要があります。下記参照ください。


【難病】

発病の機構が明らかでないこと

治療方法が確立していない希少な疾病

当該疾病にかかることにより、長期にわたり療養を必要とすること※ただし、がんや精神疾患、感染症、アレルギー疾患など、個別の施策体系が樹立されているものは除く

【指定難病】

患者が本邦において一定の人数(人口の0.1%程度)に達しないこと(※)

客観的な診断基準(またそれに準ずるもの)が確立していること※人口の概ね1/1,000(0.1%)程度に該当する数と厚生労働省令において想定している


さらに、助成対象者となるためには助成内容理解が必要です。

そこで助成内容を写真と文で解説いたします。


~申請から医療費受給者証交付の流れ~

助成内容


・特定医療

認定された指定難病に対する医療を特定医療といいます。助成は特定医療のみが対象です。医療受給者証をお持ちの方でも、認定された難病に起因しない傷病に対する医療費等は、助成対象にはなりません。


・指定医療機関

特定医療を提供するには、都道府県知事の指定を受けた医療機関・保険薬局・訪問看護事業所でなければなりません。

仮に、指定がないままで訪問看護を受けると、医療受給者証をお持ちの患者でも、医療費助成は使えません。

認定がない事業所で新たに公費54を扱えるようにするには、都道府県に指定医療機関申請を行い、認定を得る手順を踏むことが必要です。

・自己負担

ご活用者様の収入などによって、自己負担上限額が決まります。その上限額を超えると、それ以降月末までの自己負担分は、すべて公費から支払われます。また、主保険の負担割合が3割の人は、自己負担上限額までの自己負担が2割に変わります(1割負担の人は1割のまま)。

まとめますと、医療受給者証をお持ちの方でも認可された難病に起因しない場合は、助成対象になりません。まず指定難病に含まれているのか、条件を満たしているか、申請方法が間違っていないかを確認していきましょう。

最新の指定難病を最後に載せておきますので、ご活用者様の診断名で確認してみてください。



1  球脊髄性筋萎縮症

2  筋萎縮性側索硬化症

3  脊髄性筋萎縮症

4  原発性側索硬化症

5  進行性核上性麻痺

6  パーキンソン病

7  大脳皮質基底核変性症

8  ハンチントン病

9  神経有棘赤血球症

10  シャルコー・マリー・トゥース病

11  重症筋無力症

12  先天性筋無力症候群

13  多発性硬化症/視神経脊髄炎

14  慢性炎症性脱髄性多発神経炎/多巣性運動ニューロパチー

15  封入体筋炎

16  クロウ・深瀬症候群

17  多系統萎縮症

18  脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く。)

19  ライソゾーム病

20  副腎白質ジストロフィー

21  ミトコンドリア病

22  もやもや病

23  プリオン病

24  亜急性硬化性全脳炎

25  進行性多巣性白質脳症

26  HTLV-1関連脊髄症

27  特発性基底核石灰化症

28  全身性アミロイドーシス

29  ウルリッヒ病

30  遠位型ミオパチー

31  ベスレムミオパチー

32  自己貪食空胞性ミオパチー

33  シュワルツ・ヤンペル症候群

34  神経線維腫症

35  天疱瘡

36  表皮水疱症

37  膿疱性乾癬(汎発型)

38  スティーヴンス・ジョンソン症候群

39  中毒性表皮壊死症

40  高安動脈炎

41  巨細胞性動脈炎

42  結節性多発動脈炎

43  顕微鏡的多発血管炎

44  多発血管炎性肉芽腫症

45  好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

46  悪性関節リウマチ

47  バージャー病

48  原発性抗リン脂質抗体症候群

49  全身性エリテマトーデス

50  皮膚筋炎/多発性筋炎

51  全身性強皮症

52  混合性結合組織病

53  シェーグレン症候群

54  成人スチル病

55  再発性多発軟骨炎

56  ベーチェット病

57  特発性拡張型心筋症

58  肥大型心筋症

59  拘束型心筋症

60  再生不良性貧血

61  自己免疫性溶血性貧血

62  発作性夜間ヘモグロビン尿症

63  特発性血小板減少性紫斑病

64  血栓性血小板減少性紫斑病

65  原発性免疫不全症候群

66  IgA 腎症

67  多発性嚢胞腎

68  黄色靱帯骨化症

69  後縦靱帯骨化症

70  広範脊柱管狭窄症

71  特発性大腿骨頭壊死症

72  下垂体性ADH分泌異常症

73  下垂体性TSH分泌亢進症

74  下垂体性PRL分泌亢進症

75  クッシング病

76  下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症

77  下垂体性成長ホルモン分泌亢進症

78  下垂体前葉機能低下症

79  家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)

80  甲状腺ホルモン不応症

81  先天性副腎皮質酵素欠損症

82  先天性副腎低形成症

83  アジソン病

84  サルコイドーシス

85  特発性間質性肺炎

86  肺動脈性肺高血圧症

87  肺静脈閉塞症/肺毛細血管腫症

88  慢性血栓塞栓性肺高血圧症

89  リンパ脈管筋腫症

90  網膜色素変性症

91  バッド・キアリ症候群

92  特発性門脈圧亢進症

93  原発性胆汁性胆管炎

94  原発性硬化性胆管炎

95  自己免疫性肝炎

96  クローン病

97  潰瘍性大腸炎

98  好酸球性消化管疾患

99  慢性特発性偽性腸閉塞症

100  巨大膀胱短小結腸腸管蠕動不全症

101  腸管神経節細胞僅少症

102  ルビンシュタイン・テイビ症候群

103  CFC症候群

104  コステロ症候群

105  チャージ症候群

106  クリオピリン関連周期熱症候群

107  若年性特発性関節炎

108  TNF受容体関連周期性症候群

109  非典型溶血性尿毒症症候群

110  ブラウ症候群

111  先天性ミオパチー

112  マリネスコ・シェーグレン症候群

113  筋ジストロフィー

114  非ジストロフィー性ミオトニー症候群

115  遺伝性周期性四肢麻痺

116  アトピー性脊髄炎

117  脊髄空洞症

118  脊髄髄膜瘤

119  アイザックス症候群

120  遺伝性ジストニア

121  神経フェリチン症

122  脳表ヘモジデリン沈着症

123  禿頭と変形性脊椎症を伴う常染色体劣性白質脳症

124  皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症

125  神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症

126  ペリー症候群

127  前頭側頭葉変性症

128  ビッカースタッフ脳幹脳炎

129  痙攣重積型(二相性)急性脳症

130  先天性無痛無汗症

131  アレキサンダー病

132  先天性核上性球麻痺

133  メビウス症候群

134  中隔視神経形成異常症/ドモルシア症候群

135  アイカルディ症候群

136  片側巨脳症

137  限局性皮質異形成

138  神経細胞移動異常症

139  先天性大脳白質形成不全症

140  ドラベ症候群

141  海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん

142  ミオクロニー欠神てんかん

143  ミオクロニー脱力発作を伴うてんかん

144  レノックス・ガストー症候群

145  ウエスト症候群

146  大田原症候群

147  早期ミオクロニー脳症

148  遊走性焦点発作を伴う乳児てんかん

149  片側痙攣・片麻痺・てんかん症候群

150  環状20番染色体症候群

151  ラスムッセン脳炎

152  PCDH19関連症候群

153  難治頻回部分発作重積型急性脳炎

154  徐波睡眠期持続性棘徐波を示すてんかん性脳症

155  ランドウ・クレフナー症候群

156  レット症候群

157  スタージ・ウェーバー症候群

158  結節性硬化症

159  色素性乾皮症

160  先天性魚鱗癬

161  家族性良性慢性天疱瘡

162  類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)

163  特発性後天性全身性無汗症

164  眼皮膚白皮症

165  肥厚性皮膚骨膜症

166  弾性線維性仮性黄色腫

167  マルファン症候群

168  エーラス・ダンロス症候群

169  メンケス病

170  オクシピタル・ホーン症候群

171  ウィルソン病

172  低ホスファターゼ症

173  VATER症候群

174  那須・ハコラ病

175  ウィーバー症候群

176  コフィン・ローリー症候群

177  ジュベール症候群関連疾患

178  モワット・ウィルソン症候群

179  ウィリアムズ症候群

180  ATR-X症候群

181  クルーゾン症候群

182  アペール症候群

183  ファイファー症候群

184  アントレー・ビクスラー症候群

185  コフィン・シリス症候群

186  ロスムンド・トムソン症候群

187  歌舞伎症候群

188  多脾症候群

189  無脾症候群

190  鰓耳腎症候群

191  ウェルナー症候群

192  コケイン症候群

193  プラダー・ウィリ症候群

194  ソトス症候群

195  ヌーナン症候群

196  ヤング・シンプソン症候群

197  1p36欠失症候群

198  4p欠失症候群

199  5p欠失症候群

200  第14番染色体父親性ダイソミー症候群

201  アンジェルマン症候群

202  スミス・マギニス症候群

203  22q11.2欠失症候群

204  エマヌエル症候群

205  脆弱X症候群関連疾患

206  脆弱X症候群

207  総動脈幹遺残症

208  修正大血管転位症

209  完全大血管転位症

210  単心室症

211  左心低形成症候群

212  三尖弁閉鎖症

213  心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症

214  心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症

215  ファロー四徴症

216  両大血管右室起始症

217  エプスタイン病

218  アルポート症候群

219  ギャロウェイ・モワト症候群

220  急速進行性糸球体腎炎

221  抗糸球体基底膜腎炎

222  一次性ネフローゼ症候群

223  一次性膜性増殖性糸球体腎炎

224  紫斑病性腎炎

225  先天性腎性尿崩症

226  間質性膀胱炎(ハンナ型)

227  オスラー病

228  閉塞性細気管支炎

229  肺胞蛋白症(自己免疫性又は先天性)

230  肺胞低換気症候群

231  α1-アンチトリプシン欠乏症

232  カーニー複合

233  ウォルフラム症候群

234  ペルオキシソーム病(副腎白質ジストロフィーを除く。)

235  副甲状腺機能低下症

236  偽性副甲状腺機能低下症

237  副腎皮質刺激ホルモン不応症

238  ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症

239  ビタミンD依存性くる病/骨軟化症

240  フェニルケトン尿症

241  高チロシン血症1型

242  高チロシン血症2型

243  高チロシン血症3型

244  メープルシロップ尿症

245  プロピオン酸血症

246  メチルマロン酸血症

247  イソ吉草酸血症

248  グルコーストランスポーター1欠損症

249  グルタル酸血症1型

250  グルタル酸血症2型

251  尿素サイクル異常症

252  リジン尿性蛋白不耐症

253  先天性葉酸吸収不全

254  ポルフィリン症

255  複合カルボキシラーゼ欠損症

256  筋型糖原病

257  肝型糖原病

258  ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ欠損症

259  レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症

260  シトステロール血症

261  タンジール病

262  原発性高カイロミクロン血症

263  脳腱黄色腫症

264  無βリポタンパク血症

265  脂肪萎縮症

266  家族性地中海熱

267  高IgD症候群

268  中條・西村症候群

269  化膿性無菌性関節炎・壊疽性膿皮症・アクネ症候群

270  慢性再発性多発性骨髄炎

271  強直性脊椎炎

272  進行性骨化性線維異形成症

273  肋骨異常を伴う先天性側弯症

274  骨形成不全症

275  タナトフォリック骨異形成症

276  軟骨無形成症

277  リンパ管腫症/ゴーハム病

278  巨大リンパ管奇形(頚部顔面病変)

279  巨大静脈奇形(頚部口腔咽頭びまん性病変)

280  巨大動静脈奇形(頚部顔面又は四肢病変)

281  クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群

282  先天性赤血球形成異常性貧血

283  後天性赤芽球癆

284  ダイアモンド・ブラックファン貧血

285  ファンコニ貧血

286  遺伝性鉄芽球性貧血

287  エプスタイン症候群

288  自己免疫性後天性凝固因子欠乏症

289  クロンカイト・カナダ症候群

290  非特異性多発性小腸潰瘍症

291  ヒルシュスプルング病(全結腸型又は小腸型)

292  総排泄腔外反症

293  総排泄腔遺残

294  先天性横隔膜ヘルニア

295  乳幼児肝巨大血管腫

296  胆道閉鎖症

297  アラジール症候群

298  遺伝性膵炎

299  嚢胞性線維症

300  IgG4関連疾患

301  黄斑ジストロフィー

302  レーベル遺伝性視神経症

303  アッシャー症候群

304  若年発症型両側性感音難聴

305  遅発性内リンパ水腫

306  好酸球性副鼻腔炎

307  カナバン病

308  進行性白質脳症

309  進行性ミオクローヌスてんかん

310  先天異常症候群

311  先天性三尖弁狭窄症

312  先天性僧帽弁狭窄症

313  先天性肺静脈狭窄症

314  左肺動脈右肺動脈起始症

315  ネイルパテラ症候群(爪膝蓋骨症候群)/LMX1B関連腎症

316  カルニチン回路異常症

317  三頭酵素欠損症

318  シトリン欠損症

319  セピアプテリン還元酵素(SR)欠損症

320  先天性グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)欠損症

321  非ケトーシス型高グリシン血症

322  β―ケトチオラーゼ欠損症

323  芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素欠損症

324  メチルグルタコン酸尿症

325  遺伝性自己炎症疾患

326  大理石骨病

327  特発性血栓症(遺伝性血栓性素因によるものに限る。)

328  前眼部形成異常

329  無虹彩症

330  先天性気管狭窄症/先天性声門下狭窄症

331  特発性多中心性キャッスルマン病

332  膠様滴状角膜ジストロフィー

333  ハッチンソン・ギルフォード症候群

334 脳クレアチン欠乏症候群

335 ネフロン癆

336 家族性低βリポタンパク血症1(ホモ接合体)

337 ホモシスチン尿症

338 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症

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