Q. 訪問リハビリをしていてやりがいを感じるところ、大変だと感じるところを教えてください。

A. やりがいも大変さも挙げだすときりがないほどありますので、他であまり見かけない視点からの意見を中心にお話させて頂きます。

病院と在宅の違いとして大きな点として1つはお互いの仕事をしている姿をみることが出来ないということが挙げられます。これは様々な場面で影響してきます。病院ではリハ室のような場所で1か所に集まって行うことが多いので他のスタッフがお互いに見える場所にいます。そのため若手スタッフの様子を見てリアルタイムにフォローしたり指導することが出来ます。また自分自身も見られているので怠けた態度をしているとすぐ気づかれます。無意識に取ってしまっているような失礼な態度や、リスクに繋がるような行動を客観視して貰えるとも言えます。これが訪問だと自分の視点中心の考え方になってしまう。そのため良い部分も悪い部分も当人が認識している範囲だけの話になってしまいます。例えばクレームを頂いたときに、自分中心の視点だと心当たりがない、となると他の視点がないので解決が難しくなります。意外とみんな自分がちゃんと出来ている!という認識に陥りやすいため自分にある問題に気づきにくいのです。そういった部分を如何に解決していくか、も訪問の大変さだと感じています。

接遇だけでなく介入という面でも他のスタッフの姿がみえないことが影響します。リハビリの介入方法はセラピストによって様々でそれぞれの良さがあります。そのため他のセラピストの介入方法をみることで得られるものも多いのです。どれだけ優れたセラピストであっても新卒で全く経験のないセラピストからも学びを得ることもあると私は考えています。今は情報が溢れていて講習や教えて貰える環境は整っていると思いますが、それはやはり教える側の視点でしかなく、実際に現場で行っているものを見て学ぶ・盗むものとは別ものです。それが得にくい環境のため、専門性という面では得られる経験の量が少なくなると感じています。

しかしながら、在宅においては病院と比べ圧倒的に情報の幅が広がります。訪問に向かう途中で自宅内の環境に限らず自宅周辺の環境を知ることになります。自宅に入ればご本人様やご家族様の趣味嗜好や経済状況も推察出来ます。ご家族様との関係もより鮮明に見えてきます。屋外歩行に出れば近所関係も見えてくることもあります。冷蔵庫やゴミ箱など自宅内のあらゆるところに情報が隠れています。こういった情報は病院のような場所で聴取して得るものとは質も量も桁違いです。また関わる人が違えば視点が変わりまた違った角度で捉えることができます。在宅では同じご活用者様でもLEの中でも多くの職種のスタッフが関わります。LEだけでなく医師、CM、ヘルパー、福祉用具、デイサービス等大勢の人が関わります。そこからどうやって情報を得るて、それを介入に活かすかといった創意工夫が求められる点はやりがいになると思います。

そこまで生活に立ち入ることになるため人として受け入れられるかどうかという点もより求められます。相性が悪く受け入れられないこともありますし、好かれすぎて依存されてしまうこともあります。好きになってもらうというと良いことのように思われますがこれは場合によってはリスクとなります。担当変更が行いにくくなるからです。訪問においては病院と違って家から家に移動するため移動時間というものが重要になります。スケジュールの組み方ひとつで1人のスタッフが関われるご活用者様の人数も変わってきます。そのためより多くの方の生活を支えるにはときに担当交代を行い移動時間を減らして、その減らした移動時間の分より多くのご活用者様に訪問できるようにすることが肝要です。移動時間を減らすことは各スタッフの負担軽減にもなります。これを実行するにはやはり適度な距離感での関係性を構築することが必要と私は思います。嫌われてしまえば訪問拒否となり必要な介入が行えなくなり、嫌われることを恐れて必要なサービスが提供できなくなれば訪問自体が無意味になってしまいます。かといって好かれすぎれば担当変更を拒否され、休みのときの代行もできず変担当が変わるなら辞めるといった話にもなります。これでは本来の訪問の目的が果たせずご活用者様自身にとって不利益となります。そういったことから以前から嫌われず、好かれすぎないよう気を付けてコントロールしていたつもりですが、やはり思うようにいかないこともあります。極端なケースですと、ご活用者様が私の異動先のエリアに引っ越すといった話をされることもありました。こういった調整は大変な部分だと思います。

Q. サポートチーフに就かれてからの心境の変化はありましたか?

A. サポートチーフになると部下が出来ます。手当もつきます。これは裁量と権利を得たことになると思います。それと同時に責任も生じることになります。そのため役割を全うしようと思いました。私は仕事というのは第一にやりたい人がやればいい、次にやるべき人がやればいい、最後にできる人がやればいい、と考えています。サポートチーフになったことで自分がやるべきに人になったのだと感じました。

LEという会社は若いスタッフが多く在籍しています。やる気を重視する社風のため、自然と若い役職者も多く輩出されています。各店舗、チーム等の多くのグループがこの会社にはあります。そのグループの中で誰かがリーダーシップを発揮し、どう動いていくべきか舵取りをする人が必要です。ひとつのグループに舵取りをする人が複数いれば右往左往するばかりで目指すところに辿りつけないものです。店舗という単位においては当然それは管理者が担うべきものと考えています。しかしながら管理者も人ですので完璧ではありません。それを調整して補うのがサポートチーフの役割と考えていました。

しかしながら、サポートチーフの研修を受ける中で少々考えが変わりました。会社の立場に立った考え方をより求められるということがわかったためです。サポートチーフというのは人の身体でいう細動脈や細静脈もしくは毛細血管のようなものと捉えるようになりました。会社の理念を血液に含まれる酸素や栄養分とすると、代表という会社の心臓から送られた血液を役職者という大血管を通じて全身に広がり、最後に各スタッフという体組織に酸素や栄養分を送り込む存在だと思うからです。また同時に老廃物を血液中に送り込む役割もあると捉えています。そのため会社の理念を正しく浸透させ、スタッフの声を吸い上げることがサポートチーフとしての自分の役割と考えるようになっています。

Q. 今後、御茶ノ水支店をどのようにしていきたいですか?

A. みんなが弱みや本音を安心して出せる場所にしていきたいと思います。どのスタッフも訪問先や外部の連携では少なからず、どう見られるかどう見せたいかなどを考えていると思います。ご活用者様を不安にさせないためにもわからないこと、出来ないこともわかっている、出来るといった相手のために演じることも少なくないはずです。理不尽なことがあっても興奮せず我慢して本音を押し殺すこともあると思います。いわば戦場で戦うために鎧を着ているようなものです。これでは息が詰まります。そのため店舗に戻れば安心して鎧を脱いで欲しいと思います。弱みをみせず自分を良く見せようと出来ているふりばかりでは疲れますし、いつまでたっても本当に出来るようにはなりません。そんな店舗の雰囲気を作るには鎧を脱いでも攻撃されないという安心感が必要だと思います。お互いの成長のために指摘はするけど攻撃はしない。

ちなみに鎧や戦場といった例えは、パクリました。ちょっと古いですが、2019年に小泉進次郎さんが滝川クリステルさんとの結婚を発表したときの「彼女といる時は、政治という戦場から離れ、鎧を脱いで、戦うことから解放され、ふっと力を抜いて、無防備な自分でいることができ、救われる思いがします」から。御茶ノ水の滝川クリステルになるにはまだまだ時間がかかりそうですが、頑張ります。

Q. 最後に、LEに就職を考えている人に向けて、一言お願いします。

A. LEという会社に関して良いこともそうじゃないこともいろいろな情報があると思います。ですが、自分の目で見て、自分で判断してみてください。1つ確かなことはこの会社は成長し続けていること。百聞は一見に如かず、人の意見に惑わされず是非あなた自身の目で確かめに来てください!