エンゼルケアとは、死後に行う処置、保清、エンゼルメイクなどの全ての死後ケアのことで、逝去時ケアとも呼ばれます。ご家族への対応なども含んだ臨終後の全てのケアのことをいいます。
<目的>
ご遺体を、死によって起こる外観の変化を目立たないようにし、清潔に美しく保ち、その人らしい姿を整え、他界への旅立ちの準備をすることです。
<方法>※絶対に医師より死亡診定されてから行います。
①ご家族へのお声掛け
準備が整うまで別室で待機いただきます。後程、ご家族のご希望があれば、一緒にお着替
えやお体拭きを実施していただきます。
②管類の抜去
医師やご家族に確認し、点滴やバルーンなどの管を抜去します。点滴の痕などが残るよう
であれば、カットバンで保護します。
③排泄物の処理
ご遺体から排泄物が出てこないよう、尿と便の処置を行います。ペットボトルを使用し、
陰部洗浄を実施します。
④創傷処置
お体にお傷がある場合は処置を行います。
⑤清拭
バケツにお湯をためる、もしくは電子レンジで温めたタオルを使用し、お体拭きを行いま
す。掛けものを使用しながら露出を最低限にして実施します。乾燥している部位には保湿
剤を塗布します。
⑥洗髪
下からビニール袋、タオル、オムツの順で頭の下に敷き、洗面器やペットボトルを使用し
ながら洗髪を行います。洗い終わったら、オムツを取り除き、タオルで水気をとり、ドラ
イヤーをかけます。
⑦お顔を整える
クレンジングクリームやニベア等の油分が多いクリームを使用して、お顔をマッサージ
し、汚れをとります。
⑧更衣
生前のご本人のご希望やご家族のご希望に沿って、着衣を選択します。
⑨手の位置を整える
⑩エンゼルメイク
ご希望があれば、ご本人が愛用していたメイク道具も使用させていただきます。
基本的には葬儀屋さんに行っていただくことが多いですが、ご家族様の希望が有れば、訪問看護でも行う事があります。
コロナウイルスの流行もあり、病院だと他職種(葬儀屋さんや家族含めた関係者)への感染予防のため、知識・技術のある看護師のみで行うことも多いですが、在宅ではご家族の協力のもと行うことが多いです。
今までの思い出を振り返りながら、大切なご家族との最後の思い出を作ります。
中には身内の死に直面することで理不尽と思うような要求を受けることやパニック状態に陥るご家族様もいらっしゃり、関わりが難しいこともあります。私たちは、ご家族が後々に死を受け入れて前向きになれるような関わりを持つことを大切にしています。
★実際にあった感動エピソード★
頑固な男性のご活用者様で、奥様に無理を言ったりわがままをいうことも多く、奥様としても介護負担から最期まで家で看取ることに対して迷っていたことがありました。最期のエンゼルケアを行った後、ご本人様の枕の下から日記が出てきて、奥様への感謝がつづられているということがありました。
エンゼルケアの際のご家族様への関わりは難しいことも多いですが、学ぶことも多く、自分の成長にも繋がります。いろんな経験をしたい方は是非LEへ!

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