Q. 訪問リハビリを始めた理由、またLEを選んだ理由は何ですか?

A. それをお答えする上でまず私がなぜ理学療法士を目指したか、お話させて頂きます。高校性の私は進路が全く決まらず将来やりたいことがわからなかったのでやりたい仕事ではなくやりたくない仕事を考えました。そこで出てきたのがデスクワークだけで体を動かさない仕事は嫌、頭を使わない完全な肉体労働も嫌といったものでした。多くの専門職の方から見たら不純だと思います。もちろん他にも理由はありますが意外とこれは大きな理由です。それで理学療法士になりました。

その後LEで働くまでに2つの職場で働きました。1つは回復期〜生活期の方が中心で職業リハビリテーションセンターが併設された独立行政法人の病院でした。もう1つは整形外科のクリニックです。全く共通点が無さそうですが1つ共通して重視していたポイントがあります。天井が高くて開放感があり、リハ室の窓が大きく光がきれいに入るということです。次に転職する際も当然、職場の空間の広さと光を求めます。訪問リハビリの職場は街全体です。移動中に天井も壁もありません。どんなに大きな病院でもこれより上は無いですよね?

真面目な理由としては前職での経験も影響しています。前の職場には大勢患者様が来ており、法人の中の1つのクリニックだけで1500人前後は常にリハビリで通っている方がいて、毎日300〜400人が来院、各スタッフの担当が常時70人から100人位はいる環境でした。

そのため予約を取っていても来なかったり予約を取っていなくても急に来たりは日常茶飯事で、来なくなった人がいてもそれほど気に留めることはありませんでした。ただあるとき、2年ほど通院していた人が急に来院されなくなったことがありました。その方は当時80歳くらいで主疾患は追加されたり変わることはありましたが腰痛と両膝痛が主訴でした。ちょっと改善したり、農繁期でしばらく来なくて再燃したりを繰り返していましたが、予約のキャンセルなどほとんどしたことがない人です。そのため珍しくどうして来なくなったのか気になっていました。
それからしばらくして近所に住む別の患者様からその方の葬儀の看板が出ていたことを聞きご逝去を知りました。どういった経緯で亡くなったのかはわかりませんが、急に来なくなったのは通院が出来なくなったためだとわかりました。整形外科クリニックのようなところではリハビリを受けるのは自分で歩いて来る方がほとんどです。その地域の環境では、面倒見のいい家族でもいない限り自分で運転するか送迎バスに乗れるだけの能力が必要です。それが出来る人しか継続的にリハビリを受けることが出来ないとも言えます。ほんの少しでも通院可能な能力を下回っていると通院できなくなるのです。回復可能なチャンスを失うのです。そのチャンスがなければ不活動になりやすく認知機能も低下し様々な疾患による状態悪化のリスクは高まると言ってもいいでしょう。

もし亡くなった方がちょっとしたきっかけで通院出来なくなっていただけだったら?通院でなくてもリハビリを提供出来る環境があったら?もしかしたらまた通院でリハビリを受けられるようになり、まだ元気に生活をしていて趣味であり仕事でもある農作業を続けていられたかもしれません。当時、それくらいの改善をさせる自信はありました。

そこで初めて、これまでの来なくなった大勢の患者様の中にもそういった方は少なくなかったのではないかと考えるようになったのです。またどれだけ多くの人数を相手にしてきて、そこで結果を出していても限られた状態の人しか対象にしていなかったという事実にも気づきました。そのことがひとつのきっかけとなり訪問に興味を持ち始めました。

また当時、結婚して2人の子どもがいる中でその職場で働き続けるのは経済的にも時間的にも身体的にも余裕はありませんでした。3人目が出来ていよいよ家庭のことも無視出来なくなっていました。そこで転職を考えるようになりました。

転職先を探す上で以下の7点を基準としました。

①訪問リハビリが出来るか
理由は上記の通りです。

②看護師が多く在席しているか
それまでの自分の経歴から、リスク管理に対して不安があり、リハビリスタッフがほとんどのようなステーションではそれが十分に相談出来ないと思っていたので。
今回の改定以降では、経営的な意味でも重要となりましたね。

③休みたいときに休めるか
休みが多い方が良い!ではありません。
家族の体調不良やトラブルはいつ起こるかわかりません。仮に年間200日休みでも出勤している165日でなにか起こったときに休めないなら意味が無いですよね?

④養えるだけの給与が得られるか、働きに見合うだけの対価が得られるか
やりがいや綺麗事だけでは食べていけません。これを無視して仕事を語る人は苦手です。ただ仕事で得られるものはお金だけではないのも事実。自分が何を求めているのか曖昧な部分も多いのでここでは対価という言葉でまとめておきます。

⑤自転車で訪問しているか
車での訪問だと移動の効率が悪いのでこれも重視してました。

⑥自費でのサービス提供も行っているか
前職でやっていたときに保険が効いて安くマッサージをして貰えるから来ている、みたいな人もいてその辺のマッサージと同等に扱われているのが嫌だったので。保険の効かない環境下でも勝負いてみたかったというのもあります。
また同じ内容でも制度改定でサービスの値段を勝手に変えられたり、誰がやっても職種だけで一律同じ料金という枠組みに納得出来ないため、保険外のサービス提供の方法に興味を持っていました。

⑦千葉県から通勤出来るか
家族都合により千葉から離れることは出来ないので仕方ありません。
本当は転職を期に地元福岡に帰りたかったのですが。きっとそういう運命だったのでしょう。

上記の条件で、探していたら自然と絞られてきて結果として私はLEという会社で働いています。